変形性股関節症

まずは股関節について・・・

股関節は、身体の中で最大の関節であり、その構造の特徴から極めて大きな負担(力)がかかるようになっています。

普段、片足で立っているだけでも体重の3~4倍もの重さが股関節にはかかり、早足で歩く時には約10倍もの力がかかると言われています。

また、椅子からの立ち上がり動作や階段の上り下りでも大きな力がかかるほか、床へのしゃがみこみ立ち上がりの動作では股関節に極めて大きな負担がかかると考えられます。

そして本日のお題・・・変形性股関節症です。

この疾患は、軟骨が磨り減ることが原因ですが、加齢(老化)をベースにしています。

そのため、一旦発症すると慢性的に経過して徐々に関節が壊れていきます。

変形性股関節症は、患者数約300万人ぐらいと予想されていますが、正確には把握できていません。

人工関節になる人の数をみて見ますと、年間6万人程度だそうです。

股関節は、多くの筋肉や靭帯に囲まれているためか、股関節症では、なかなか症状がでにくく(解りにくい)、症状がでていても股関節以外に症状がでる患者さんもたくさんいます。

股関節症の一般的な症状は股関節の痛みですが、初期にはお尻や太もも、膝などに痛みや違和感、だるさなどが現れるため股関節の疾患だと気づかないことも多いです。

一般的に病気に対してよく言われる言葉ですが「早期発見早期治療」がより重要になります。

また、変形性股関節症の発症や進行の危険因子としては、肥満やスポーツがあります。

また、職業(重量物の作業従事)や先天性の股関節疾患なども危険因子になります。

変形性股関節症は女性に多い疾患です。

「先天性股関節脱臼」や「先天性臼蓋形成不全」が女の子に多いこと、女性は男性に比べ関節が緩く周囲の筋力も弱いこと、また女性は骨盤が横に広いので身体の中心線から股関節が遠くなるとより大きな力がかかることなどが関わっていると考えられています。

治療には保存療法と手術療法があります。

もちろん、症状が出て、すぐさま手術!!!ということはないのですが、保存療法の限界を超えると、手術ということになります。

手術が好きな方はいらっしゃらないでしょうから、股関節周辺部の痛み、症状が出た場合は、早期に治療されることをおすすめします。

そして、今日お伝えしたいことは・・・

手術についてです。

レントゲン上の明らかな変形がある場合でも、あまり痛みを訴えない方がいらっしゃいます。

また逆にレントゲン上、明らかな変形がない場合でも、激しく疼痛を訴える方もいらっしゃいます。

レントゲン上の変形度合いで手術をするか、しないのか!?の判断をするのか!?といいますと、決してそうではありません。

わたくしは患者さんの「痛みの具合」が手術の最終決断になると考えています。

どの程度痛いのか?どの程度我慢できるのか?

日常生活にどれくらい影響がでているのか!?で判断をします。

よって、この手術の判断は個々でわかれます。

どうしても手術は嫌だと固辞される方、積極的に手術に踏み切る方。

最近では医師、柔道整復師と相談しながらということは前提にありますが、最終決断は「患者さん自身」で行われることが多いです。

もちろん手術に至るまでに積極的な保存療法を行う、筋力トレーニングを行うという自己努力はとても大事です。

そしてその努力を行った結果・・・どうしても痛みが消えない、弱まらないという場合に、手術の是非を検討します。

今回、この写真の患者さまは相当な塾考を重ね、検討し、最後はご自身で「右股関節人工関節置換術」という手術をうけるという決断をされました。

最終手術に踏み切る相談もしばしば受けますが、できることであれば、手術しなくていい状態を保たさせる!という努力も必要です。

40代、50代の特に女性は股関節周辺の痛み、違和感を感じたら、お近くの接骨院、もしくは整形外科の受診をお勧めいたします。

健やかに老いる!!!

股関節は大事です!!!

それでは本日日曜日、今日も元気に笑顔で歳を重ねていきましょう♪

以下、「宮迫接骨院オフィシャルホームページ」もよろしくお願いいたします。   http://www.miyasako.net/

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