一昨日、「障害と外傷」の違いについて説き・・・
昨日、野球障害の総論を説かせていただきました・・・
そして、本日より「野球障害各論」に入らせていただきます。
まずは「野球肩」の中の・・・

肩関節上方関節唇損傷、いわゆるSLAP損傷
と呼ばれるものから・・・
投球動作時,肩関節前方に痛みがあるときは肩関節上方関節唇損傷(SLAP損傷)が疑われます。
肩関節が痛い!と言っても、肩のどの部分を痛めているか!?
当たり前ですが、これは非常に大事なことになります。
肩関節前方の痛みがある場合、その他として、上腕二頭筋腱損傷や肩腱板損傷,肩関節前方不安定症も疑われます。
接骨鍼灸院には「検査機器」がありません。
だから・・・
綿密な問診、触診、徒手検査、そして投球動作の再現で、どのタイミングでどの場所が痛いか!?をチェックしていきます。
そして損傷部位の特定、そして損傷度合いを計り、治療計画、リハビリ計画を練ります。
昨日も申しましたが、この「計画」は治療を行う意味で大変重要になります。
「計画」は実行されなければ意味がありません。
「計画→実行」
この症例はこう対応する!
ある一定の法則はあります。
もちろん基礎基本があります。
ただし・・・
当院では、同じSLAP損傷でも、選手の年齢、学年、また様々な要素で「計画」は違ってきます。
これは、また別の機会に詳しくお話します。
また、綿密な問診、触診、徒手検査、そして投球動作の再現でも損傷部位、程度が明確に確認できない場合は、MRI検査などの検査に回っていただきます。
話が逸れてきましたので・・・
今一度、本日のテーマ
「肩関節上方関節唇損傷、いわゆるSLAP損傷」
に戻します。

肩関節上方関節唇損傷は、投球動作のコッキング期(写真3)からリリース期(写真5)に痛みが生じます。
関節唇とは、関節窩の周りに関節面の縁取りをしているような形の軟骨の一種です。
ここには肩関節を護る重要な筋肉が付着しています。
骨頭が脱臼するのを防ぐ、車止めの役割を持っているとも言われています。
繰り返しの投球動作で関節に無理な力がかかり、関節がズレようとします。
この繰り返しによって、関節にゆるみが生じ、関節唇に負担がかかり、傷んできます。
投球動作というのは「連鎖」で行われています。
なにかの原因でその「連鎖」に異常をきたせば、「痛み」になります。
軽度、中等度の場合はもちろん治療で改善しますが、最悪のケースは「手術」ということもあります。
最悪の状態になる前に「手を打つ!」
これは当たり前のことです。
また一度発症してしまった場合、次に発症させない「ブログラム」も必要となります。
まずは発症させないこと!が一番です。
昨日も申しましたが、野球障害は「防ぐことができる」ものです。
投球動作に無理がないか?
投球連鎖に無理はないか?
投球数に無理はないか?
選手が子供の場合は・・・指導者・保護者が「管理・監督」しなければならないことだと思います。
また、万が一、発症した場合は、適切な処置が必要になります。
主治医の先生と、しっかり話しあい「計画」を立て、そして「患者さん+指導者・保護者+治療家」で「実行」
「患者さん+指導者・保護者+治療家」の三位一体が必要です。
一昨日から、何度も申しており恐縮ですが・・・
「障害」=「予防ができるもの」
「野球肩&野球肘」=「予防ができるもの」
しっかり頭に叩き込んで!!!
わからないことがあれば、わからないまま進むのではなく、わからないことはキチント主治医に聞く!!!
未来ある子供たちのために!!!
SLAP損傷の詳しい話をしても、なかなかわかりずらいと思い、SLAP損傷の具体論に届きませんでした・・・(汗)
また、毎朝、長文も疲れるでしょうし・・・(汗)
本日はここまで・・・
次回「vol.4」へ続きます・・・
それでは、今日もわからないことは一つ一つ理解して、自分のものにし、今日も一日笑顔でガンバリマショウ!!!
以下、「宮迫接骨院オフィシャルホームページ」&「接骨院共同運営サイト」もよろしくお願いいたします。