スポーツを行っている最中や、終了後に、足の甲の痛みと腫れが生じ、痛みや腫れがなかなか引かない。
すぐにレントゲンを撮りにいくと、何も異常は見当たららず、それでも、痛みや腫れがおさまらないことがあります。
そんな時、考えられるものは・・・
「中足骨疲労骨折(ちゅうそくこつひろうこっせつ)」です。
足の中足骨は、各指に5本あります。
疲労骨折が生じやすい指は・・・第2と第3中足骨と言われています。
着地の衝撃や、蹴りだし時は特に大きな力が加わります。
それに反復する衝撃を繰り返し、筋疲労が生じると、筋肉が柔軟性を失ってアーチを支えらる力のバランスが崩れ第2・第3中足骨に集中することになります。
それで、第2・第3中足骨に骨折が多くなります。
もちろんこれは走り方の癖などで、第4指、5指にみられることもあります。
6月の下旬から、この患者さんが大量に増加しております。
試合前の追い込み練習、合宿、また4月に中学高校に入学して練習環境が大幅に変わったことなどが原因と考えられます。
これを治すには・・・
「完全安静」が求められます。
ただ、7月・・・
どのスポーツもシーズン真っ盛り!!!
選手によっては「最後のシーズン」という場合もあります。
前に野球障害・野球外傷でも書かせていただきましたが、治療は画一的ではありません。
各選手の状況により治療計画が変わります。
もちろん治療の基礎基本はあります。
基礎基本通りいけば、「完全安静→リハビリ→競技復帰」となるわけですが、、、
人生最後の闘い!というケースなどでは、多少のリスクを踏まえ、治療計画の前倒しを計ることがあります。
それには綿密な治療計画、リスク管理の話を治療家、患者さんでしっかりとし、進めていかなければいけません。
写真の患者さんは第3.4指の疲労骨折ですが、競技日が近く、ただ、どうしても間にあわない競技日は除外して、ギリギリの治療、リハビリ計画、リスク管理を作成します。
この患者さんは、遠方からの来院でしたが、こちらの計画を完全に理解し、守っていただいたので、1週間で腫脹は引き、歩行、階段昇降時痛は消失。
競技日に向けて、リハビリに突入しました!
計画が立てられること、また確実に実行できると、求めていた競技日に「復帰」を果たすことができます。
教科書にのっている基礎基本の治療、リハビリ計画ではなく、その患者さんに合ったそれぞれの計画です。
もちろん譲れない部分というのは治療家にはありますが、患者さんの状況を踏まえる!ということは大切だと思っています。
ただ、それに必要なことは・・・
「患者さん、患者さんの保護者との必要以上のコミュニケーション」だと思います。
それがあれば、患者さんにとって、有益な結果がでると確信しております。
疲労骨折。
これは防ぐことができる障害だと考えています。
ただ、なかなか痛みを言いだせず、ズルズルと痛みながら練習をしてしまう。
試合が近いから試合が終わったら治療しよう!などという考えは横行します。
わからないではないですが、疲労骨折になってしまうと、「完全安静」にしなければいけない時間がどうしてもあります。
大事な試合に「でられない」状況を作る前に、足の甲の痛み、腫れが出た場合は、自己判断せず、希望的観測のみに頼らず、治療、もしくは相談に行くことをオススメします!
それでは今日は広島は大雨ですが、週初め、今日も今週も笑顔でがんばっていきましよう!!!
以下、「宮迫接骨院オフィシャルホームページ」もよろしくお願いいたします。