69.鉄欠乏性貧血!
中学2年生男子、サッカー部。
中学1年生の頃は3年生にも負けない実力で試合に出場。
最高学年になったときはどうなるのか!?と嘱望されていたが・・・
中学2年生になり、その実力に陰りが見え始める・・・
直接的なことで言えば、走力の減退。
100m走をしても中学1年生の時のほうが断然速かった。
その結果をみて・・・
「やる気がない!」
「努力が足りない!」
と叱咤される。
当人は別にやる気がないわけでもなく、努力をしていないわけでもない。
練習量は以前よりも多い!
なのに、実力に陰り・・・
こうしたケースは珍しくありません。
ただ、その原因、「なぜ?」に正確にたどり着いていないケースも散見されます。
心配になった親御さんが内科を受診させる。
そして、出された診断は・・・
「鉄欠乏性貧血」
貧血による運動能力の低下、集中力の散漫。
極端な偏食をするわけではなくても、こうした事態は引き起こされることがあります。
学習能力にしても貧血があれば当然急降下します。
もちろん身体を動かす運動能力も急降下。
「やる気がない」わけでもなく・・・
「根性がない」わけでもなく・・・
身体に異常があれば、こんなことが起こります。
こうした身体異常を抱えたまま、強度な練習をすると生命の危険にも及びます。
思春期で親の言うことを聞かないのよ!という次元の問題ではなく、こうした身体異常には親御さん、指導者が気がついてあげなくてはいけません。
では、どうしたらこのようなサインを見落とすことができるのか!?
「以前と比べて・・・」
という客観的な要素をしっかりと斟酌することが大切です。
極端な学習能力の低下。
極端な運動能力の低下。
こうしたもので、特に原因に思いつくことがなければ・・・
「内科検診」をしてみることをオススメします。
鉄欠乏性貧血をはじめ、なんらかの異常を検知することができることがあります。
また「眼科検診」「聴覚検診」
年に一度は学校で施行されていることではありますが、学習、運動に対し「極端な低下」をするという問題を抱えている子供たちに異常が見られることがあります。
「内科・眼科・聴覚」の3検診は年に一度ではなく、異常を感じたら、速やかに一度病院に出向いて下さい。
また運動能力を向上させる上で、虫歯はなくとも年に一度の「歯科検診」をすることも大切なことのひとつです。

今回、ご紹介した中学2年生ですが、医師の処方もあり、徐々に貧血も解消する方向に向かっており、運動再開の日も近くなっています!
迷信的根性論。精神的根性論。を全否定するつもりはありませんが・・・
「なぜ?」「どうして?」を考えることを親御さんをはじめ指導者たる大人は決して忘れてはいけません。
日本の宝の子供たちの健康を確保する義務が大人にはあります。
それでは本日も「なぜ?」の心を忘れず、一日笑顔でがんばっていきましょう!!!
以下のブログも時間があれば、覗いてみてくださいませ。
「体幹トレーニング&ストレッチ教室in呉・広島」
http://blogs.yahoo.co.jp/miyasakoproject2016
「宮迫接骨院オフィシャルホームページ」