親のための共育論!vol.39
教育。
いや、共育。
教え育てる。ではなく・・・
共に育つ。
それが共育。
子育てに悩める親御さんのヒントになれば・・・

第三十九弾は・・・
「事実と真実」
このふたつ、音も同じ、字面も似ていて、意味は同じようにも思えますが・・・
似て非なるもの。
では、何が違う?
事実とは、「ひとつ」
真実とは、「人の数だけある」
いやいや真実もひとつしかないでしょ!と思われる方もいらっしゃるかと思いますが・・・
それでは、例題を・・・
例・学校で先生が簡単と思える宿題を出した
この例題の事実とは・・・
「学校で宿題が出された」
A君の真実・・・A君にとっては、それは簡単な宿題でなく、わからなくて宿題ができず、翌日、そのまま登校した
先生の真実・・・簡単な宿題で、A君以外のクラス全員が宿題を提出しているのに出さなかった。
理由を聞いても、言わないので、叱った
A君の真実・・・宿題がわからないということをクラス全員の前で言うのが恥ずかしくて理由を言えなかったから沈黙した
先生の真実・・・宿題もしてこない、宿題をしない理由を聞いても答えない、反抗的とも思える態度に、腹が立って、叱った
この例題において、A君にも真実があり、先生にも真実があるということがわかるだろうか。
事実としては「宿題が出された」ということだけなのである。
ただ、その宿題を巡って、A君にも先生にも、言い分があり、A君にも先生にも「真実」がある。
この嚙み合わないやり取りは人間関係を崩壊させる。
真実の恐ろしさ。
親子関係において、親の真実、子どもの真実というものがあることを知っておこう!
親の言い分があるときは、子どもにも言い分があるということを覚えておこう!
自分に言い分があるときは、他者にも言い分があるということを覚えておこう!
事実はひとつしかないが、真実は人の数だけあるということを覚えておこう!
歴史を紐解くと、1941年12月8日、日本軍が真珠湾を攻撃した。
これは事実である。
ただ、日本軍には日本軍の真実があり、米軍には米軍の真実がある。
もちろん戦争はあってはならないこと!というのが大前提であるが。
昨日、ロシアがウクライナに侵攻した。
これは事実。
ロシアの真実はプーチン大統領にしかわからないかもしれないが、ロシアにも言い分があるのだろう。
ロシア以外の各国においては、「ありえない」という真実がある。
すいません、話が飛躍しすぎました。
事実と真実は、全く別物。
真実はひとつ!と思っている方は、頭の中を軌道修正しましょう。
「親の真実」を力技で子どもに植え付けると、すぐにではなくても、その反動は必ずきます。
親にも真実がありますが、その時、子どもの真実は何だろうか?と思考すると、よい。大変よい。
親子関係において、親の真実、子どもの真実というものがあることを知っておこう!
親の言い分があるときは、子どもにも言い分があるということを覚えておこう!
自分に言い分があるときは、他者にも言い分があるということを覚えておこう!
親子で共育!
共に成長し、ともに心豊かになれることを祈ります。
共育評論家・宮迫でした。
それでは、本日も、笑顔で元気に頑張っていきましょう!