59.試合前症候群
~無理と無茶~
昨日、夏の高校野球広島大会まであと1ヶ月とお伝えいたしました。
大会が目前に迫るということは、いよいよ大会メンバーの選考時期でもあります。
夏の予選のベンチ入りできる選手は広島県では「20人」
各都道府県で差はありますが、概ね18~20人です。
各校にはたくさんの選手が在籍しその中では熾烈なライバル争いが繰り広げられています。
完全なレギュラークラスには関係がない話になりますが、ベンチ入り争奪戦のボーターラインにいる選手でよくある「試合前症候群」についてご紹介します。
「試合前症候群?」
なに?
どんな病気?
はじめて聞く方がほとんどだとは思います。
それもそのはず、命名者はわたくしですので・・・(笑)
通常、ケガをした場合・・・
骨折であれば何日、捻挫であれば何日、肉離れであれば何日と復帰については、たいてい「目安」が立てられます。
ただ、ベンチ入りボーダーラインの選手では明確に何日と想定しても予定通りにことが運ばないことがあります。
これは早く復帰しなければ、ベンチ入りできない!という観念から無茶な見切り発車をしてしまい、症状を悪化させてしまうケースがあります。
完全なレギュラークラスの選手であれば、試合当日に間に合う調整をすればよい。という逆算方式が成り立ち、無茶をする確率が少なくなるのですが・・・
ベンチ入りボーダーライン選手はメンバー発表の日を逆算して調整をしていかなければいけません。
メンバー発表の日は各校によって違いますが、大会の数週間前になります。
そう、試合当日とでは時間差があるということになります。
だから、どうしてもメンバー発表の日に照準を合わすために・・・
症状、状態を正確に把握しないまま・・・
無視して・・・
今やる!
いま、結果を出したい!
どうしても今やらなければいけない!
という観念が先行しがち・・・
これは「無茶」をする要因になります。
この「無茶」という負荷が「試合前症候群」です。
本来は安静にしておかなければいけないのに、強行する!
もちろん「リスク」を承知の上で敢行する!ケースもないわけではありません。
治療家と指導者・保護者と相談の上、敢行するのであれば、それは「無理」をする!と言います。
自己判断でなく、信頼できる先生と相談し、リスクを承知の上で「できる範囲」で敢行するのは「無理」
ただ、そうでない自己判断で症状、状態を正確に把握しないまま、敢行するケースは、「無理」ではなく「無茶」になります。
「無茶」の場合・・・
たいてい、厳しい結果になります。
選手たちの気持ちもわからないではないですが・・・
あと1ヶ月死ぬ気でやる!という決意は買います!が・・・
「無茶」になってしまってはいけません。
各選手でおかれた立場が違い、また立ち向かう気持ちの違いもあります。
そうすれば同じ症例でも「判断」が違ってきます。
各選手はこの判断を間違わないようにして欲しいですね。
また、指導者・保護者はそうした各選手の気持ちも察し、相応の対処はしていただきたいと考えます。
ベンチ入りボーダーライン選手は常に焦っているのですが、この時期は特に焦っている!!!のです。
勝てばよい!
勝利至上主義!
を絶対的に否定するわけではないですが・・・
無理はしてもよいが、無茶はしてはいけません!!!
子供たちの健やかなる成長をさせる義務のある大人は、子供たちの状態、状況を見つめる努力を、いつなんど、どんな時もしなければならない!と考えます。
大人はベンチ入りボーダーライン選手が焦っていることに気がつかなければいけません。
特に・・・
あと1ヶ月・・・
と期間が限定されてきた「今」は細心の注意を払う必要があります。
この1ヶ月で・・・
「試合前症候群」が多発しないことを祈りつつ・・・
高校野球児の健やかなる成長を願うことを止まない「素人野球狂・宮迫」でした。
それでは本日も子供たちに負けない笑顔でがんばっていきしましょう!!!
以下、「宮迫接骨院オフィシャルホームページ」もよろしくお願いいたします。