令和7年度春季広島県高等学校野球大会・ベスト4決定
昨日行われた高校野球広島大会・春の陣準々決勝。
まずは結果から・・・
■しまなみ球場
1近大福山 3-5 盈進
2英数学館 3-1 新庄
■呉二河球場
1尾道商 0-8 広陵
2瀬戸内 5-8 尾道

盈進、近大福山に逆転勝ち。
盈進はエース木原は登板せず、先発は嘉藤。
125キロ前後のストレートと変化球で緩急を作り丁寧に投げ込むタイプ。
決してストレートが速いわけではないが、丁寧な投球は昨日の勝利を呼び込む一番の要因。
嘉藤の好投無くして盈進の勝ちなし。でした。
ただ、昨日は3回裏、先頭の9番打者に四球。
下位打線の先頭の四球は、試合展開を変えることが多いですね。
そこから連打、四球、そしてエラー。
3点を奪われました。
四球で試合のリズムが崩れ、ヒット、長打、そして丁寧にいきすぎての四球、そしてエラー。
ただ、これで3点で収まったのなら、「よし」ですね。
4点目を取られていたら、この試合、終わっていたかもしれません。
それでいうと、昨日は近大福山が3点を取ってからの「次の一点」が勝負を分けたといっても過言ではないかもしれません。
3回裏、悪い雰囲気ながらも3点でしのいだ、嘉藤投手。
そして、3点を取られてから直後の4回表。
近大福山の平岡投手も4番打者からのスタートではありましたが先頭打者を四球。
3点のリードをもらったあとですから、先頭打者ヘの四球は近大福山にしてみれば痛かった・・・
そして、これがこのあと現実となりました・・・
四球を出したものの外野フライ2つで2アウト。
ホッとしたでしょう。
ただ、誰が言ったか、野球はツーアウトから。
ここから、投手にとってはダメージとなる内野安打2本で2死満塁。
痛烈なヒットを打たれたのであれば、案外、気持ちもしっかりと保てるのですが、打ち取ったような内野安打が、それも2本続いたら・・・
展開は変わりますよね・・・
2死満塁で打者は投手嘉藤。
嘉藤選手の打った打球は1.2塁間に・・・
ゆったりとした打球がセカンドとフォーストの間をゆっくりと抜けていく・・・
まさに「嘉藤アッパレ」
一点を返し、1-3。
ここで打順は、1番の主将城田。
ここで主将が、キッチリと仕事を。
右中間へ起死回生の走者一掃のタイムリーツーベースヒットで、逆転。
盈進からしたら、先頭打者の四球で「イケる」と想い、続く打者が2つの外野フライで2死1塁で「ダメだ」と想い、でも、2つの内野安打で、また「イケる」と想い・・・
野球はメンタルを局面局面で揺さぶられます。
平常心。なんて言葉は野球では保つのが難しい・・・
4-3と逆転し、イケイケの場面、3-3の同点、2死2塁、打者は蒼空。
ここで・・・
一本打ちなさい。
実はこの前の打席では巧くライト前ヒットを打っています。
ただ、蒼空が打たなければならないところは、ここ・・・
ここで1本。
フルカウントまでいったあと・・・スイングアウト。
それも最後はボール球に手をだしてしまいました・・・
夏までの修正はこうしたところですね。
ここで「次の一点」を取れていれば、嘉藤投手は非常に楽な展開になったことでしょう。
蒼空には反省をしてもらい、夏にはこうした場面で絶対に打つようにしていただきましょう。
4-3と、得点を取り合ったあとというのは、得てして試合が落ち着きます。
そして、ここでも必要なのが「次の一点」
4-3からの次の一点は試合を決定づけるものとなります。
その1点が6回の表盈進に。
端緒は、やはり先頭打者の四球。
そして、パスボール。
近大福山にとってはこのパスボールが命取りとなりました。
内野ゴロの間にランナーが3塁に進み、1死3塁、打者は投手嘉藤。
はい、嘉藤投手、投球の緩急自在な投球ですが、打席でも、痛烈な当たりではなく、詰まったり、先っぽだったり、強い打球ではないのですが、野手の間、手前に落ちるといった具合に、打者にとって「良い場所」に飛んでいきます。
この場面でも、とても良い場所に打球は転がり・・・
待望の次の一点を嘉藤投手がたたき出しました。
昨日の盈進は「嘉藤祭り」ともいえる嘉藤選手の投打にわたる大活躍で勝利することができました。
野球の試合にはこうしたラッキーボーイは必要となります。
これで盈進は昨秋のベスト4に続き、春もベスト4に。
ここからが「盈進の勝負」となります。
昨秋は準決勝で広島商に2-3で敗れています。
今春の準決勝の相手は広陵。
今年の広陵に昨年のような絶対的な強さはありませんが、当たり前ながら、しっかりとした全国でも通用するチームとなっています。
さて、広陵相手に盈進がどう闘うか!?
夏の前哨戦なので木原投手登板をどうするか!?投手起用をどうするか!?等、興味は尽きません。
今年の夏はどうしても甲子園にたどり着きたい盈進。
その前哨戦の最初は広島県絶対王者・広陵です。
ガンバレ盈進。
そしてプロ注目の英数学館藤本投手。
昨日、初めて実物を見ました。はい、とてもとても良い投手。
新庄を相手に「大人の投球」ができる、オンとオフを使いわけられる投手です。
三振を取りたいときの投球では140キロを超えるストレートを投げることができます。
打たせて取る投球術と三振を取る技術、双方を兼ね備えた投手です。
準決勝は北須賀尾道との対戦ですが、地区大会では英数学館が4-2で勝利しています。
北須賀尾道にとって連敗はしたくないところ。
次戦は2週間後。間隔があきます。
全てを全力でいける英数学館。
当然、春の優勝を目指し、藤本投手は登板をするはずです。
「北須賀尾道打線vs英数学館藤本」
どんな闘いになるか!?
優勝校にだけ与えられる中国大会進出の切符は、どこが手にする!?
準決勝は5月10日(土)
素人野球狂・宮迫でした。
それでは、本日も笑顔でがんばっていきましょう!
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