平成27年度春季広島県高等学校野球大会・5つの視点!
3.投手交代
野球の監督の采配で一番難しいもの・・・
「投手交代」
一昔前までは「先発完投」という言葉が「エースの条件」とまで言われていました。
実際、プロ野球でも「完投数」の数が多いことがエースである!とまで言われていた時代があります。
しかし、近年プロ野球では「投球数」がスコアボードに記されたり、テレビ中継でも表示され「投球数」が目安になり「先発完投」という言葉は死語になっております・・・
メジャーリーグのベースボールでは、当たり前の「100球目安」
また、メジャーリーグでは「クオリティ・スタート」が先発投手の安定感の指標になっています。
これは1985年スポーツライターが提唱したといわれています。
「先発投手が6イニングを自責点3点以内に抑える。」
その試合に勝とうが負けようが、勝利数より、このクオリティ・スタート率がその投手の評価になります。
そうした背景を日本野球界も受けて・・・
最近では日本でもその考えが当たり前になり、投球数100球が、ひとつの目安になっています。
日本のプロ野球界も先発投手の「クオリティ・スタート率」がその投手の評価になることも遠くはないでしょう。
前置きが長くなりました・・・
さて、話は高校野球に!
高校野球でも昔は「一人の投手」が連戦連投、地方予選を全試合登板!ということは珍しくありませんでした。
ただ、これもプロ野球の影響もあるのか、また子供たちの肩肘の負担を考える!ということもあるとは思いますが、連戦連投!ということは少なくなってきました。
もちろん部員数に窮する学校はそうも言っていられませんが、たいていのチームは「複数の投手育成」にチカラを注いでおります。
当たり前ですが、エース級と呼ばれる投手が、2人、3人、もちろんその数が多い方が、絶対的なチームの安定感に繋がります。
ただ、高校生の限られた人員の中で複数のエース級の投手を育てる!というのは至難です。
この春の広島県大会を何試合か観戦しましたが、投手交代が明暗を分けたケースが散見されました。
どのタイミングで投手を交代させるか!?
交代が吉と出るか!?
凶と出るか!?
これは誰にもわかりません。
そのわからないことを監督はしなくてはなりません。
投手交代をする場合、試合開始前から何回で投手交代を決めている監督。
試合の流れで変える監督。
が、あるうかと思います。
しかし、予期せぬ事態が起こるのが試合。
決めごとをしていたにもかかわらず、先発投手の調子が良いので、もう少し・・・
先発が乱調なので、早い切り替え・・・
投入予定のなかった投手の投入・・・
当初の予定通り進めば、投手交代に悩むこともないのですが、予定通りに行かないことのほうが多いのが試合。
野球は流れのスポーツでもあります。
ひとつの流れで沈黙していた打線に火が付き・・・
ゼロ更新していたスコアボードに大量点を刻むことがあります。
この大量点を刻むことを阻止するための投手交代ですが、裏目に出てしまうと敗戦に繋がります。
実際、ダッグアウトでどんな思考がされ、どんな会話がされ、また選手の状態はわからないので、スタンドからは想像の域を出ないのですが・・・
準々決勝でも、エースと呼ばれる投手が先発をしなかったり、いつもは早めの交代をする投手が長いイニングを投げたり・・・
監督の苦悩が窺える準々決勝でした。
準々決勝は土日の連戦の2日目。
春の頂上決戦とはいえ、本番は夏。
シード権はすでに確定しているベスト8の闘い。
様々な状況を考え、踏まえての「投手起用」
監督業とは、極めて難しいもの!と思わせる「準々決勝」になりました。
プロ野球の試合を観ていても、なんでここでピッチャー変えんのん!?
もう少し投げさせればええのに!
そんなことをよく聞きます。
結果論では簡単ですが、試合の潮流を読み、交代を告げる監督は相当過酷な立場です。
「投手交代」
監督の専権事項であり、判断、決断は相当に難しいもの。
この試合での投手交代を監督はどう考えたのか?
そんなことをスタンドから思考しながら観戦するのも野球の面白さの一つです。
監督さんは大変ですが・・・
野球っておもしろい!
野球って楽しい!!!
野球のことになると長文になる・・・「素人野球狂・宮迫」でした!
それでは本日も高校球児に負けないように、今日も笑顔でがんばっていきましょう!!!
以下、「宮迫接骨院オフィシャルホームページ」もよろしくお願いいたします。